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関節リウマチ~後編~

健康・医療

どーももんたです!

関節リウマチは早期に十分な治療を行うことで病気の進行を遅らせることができます。そのためには診断を早い段階で行い、適切に治療を行う必要があります。
後編はそのために必要な検査や分類基準などをまとめていきます。

前編はこちらから

関節リウマチ~前編~

診断

問診

  • 家族歴:関節リウマチは遺伝するわけではありませんが、自己免疫疾患になりやすい素因がかかわっていることがあります
  • 既往歴:特に甲状腺やシェーグレン症候群、高血圧などは関節リウマチと関係があります。また薬物療法を行うときに飲み合わせの問題もあるためこの情報も必要です。
  • 症状の経過

視診・触診・打診

  • 関節の状態をみる:腫れや変形など
  • 運動機能確認:握力、手の動き、肩や肘の関節の動き、歩行の確認など
  • 頸椎の状態確認:腱の反射(膝の皿の下を打腱器でたたく)をみながら、頸椎のずれや亜脱臼の有無を確認
  • 眼の角膜確認:貧血の確認
  • 肘の確認:リウマチ結節のできやすい肘を確認
  • 首の確認:甲状腺、耳下腺、顎下腺、リンパ節など確認
  • 血管炎の確認

検査

血液検査

リウマチ因子(RF)定量 MMP-3(マトリックスメタロプロテアーゼ-3)
基準値 15IU/ml以下 M:36.9~121(ng/mL)
F:17.3~59.7(ng/mL)
点数(点)2020/6/14現在 30+免疫学的検査判断料140 116+免疫学的検査判断料144
関連疾患 SJS、肝硬変、RA、PSS、SLE、慢性肝炎 RA,早期RA,MRA,SLE,腎疾患,癌等
臨床意義 重症のRAや関節外障害を伴うMRAではRFが高値となり、RF(+)のRAは(-)に比べ関節病変進行の程度が強く、RFは予後を左右する重要なファクターと考えられる。
またRA治療に免疫抑制剤が用いられ、臨床症状の改善に伴いRFの減少がみられることからRFの定量は疾患活動性の指標として用いられる。
RAで滑膜の増殖に伴い,滑膜表層細胞で発現・生産される酵素であり、そのマトリックス分解作用の結果,関節破壊をきたすといわれている。また,産生されたMMP-3が関節液中に貯留し,それが血管やリンパ管を経由して血中に移行し、値が上昇すると考えられている.そのため, この値はRAにおける滑膜増殖の程度を反映するといわれている。
また,早期RAの経過観察において,血清中MMP-3値が上昇または高値を維持した症例は進行性で,低下または低値を維持した症例は非進行性である傾向から,早期RAにおける滑膜増殖と関節破壊の予後予測のマ-カ-として有用であるといわれている.

炎症反応

赤沈 CRP
基準値 1時間値
M:10mm以下
F:15~20mm以下
2時間値
男性:25mm以下
女性:40mm以下
0.30以下(mg/dL)
点数(点)2020/6/14現在 9+血液学的検査125点 16+免疫学的検査判断料144点
関連疾患 赤沈が亢進している場合、急性炎症、貧血、妊娠、多発性骨髄腫、慢性甲状腺炎、原発性マクログロブリン血症、高フィブリノゲン血症、肝硬変、白血病、ネフローゼ症候群
赤沈が遅延している場合には赤血球増加症や低フィブリノゲン血症、播種性血管内凝固症候群(disseminated intravascular coagulation syndrome ;DIC)
陰性の疾患:ウィルス感染症(陰性~弱陽性)、強皮症、心不全(陽性の場合はリウマチ熱再燃,血栓,梗塞,気管支感染の合併)、皮膚筋炎(初期を除く)
上昇する疾患:リウマチ熱、悪性腫瘍(転移型)、肝膿傷、関節リウマチ、細菌感染症、多発性動脈炎、胆石症、胆嚢炎、肺結核
臨床意義 赤血球が試薬内を沈んでいく(赤沈)早さを見る検査。赤沈の速度が基準値をはずれるのは、体のなかで何らかの異常が起きていることを示す。この検査は、結核等の感染症や、様々な疾患の状態を把握する目的で行われる。赤沈速度が速くなる場合、一つには赤血球が減っている状態。もう一つは、血漿成分であるアルブミンが減ったりガンマグロブリン、フィブリノゲン(疑固因子)という蛋白が増えている場合の2つが考えられる。こうした場合には、結核などの感染症の他、様々な疾患が考えられます。逆に、赤沈速度が異常に遅くなる場合には、多血症や凝固に異常があると考えられる。 CRPは,肺炎球菌菌体のC多糖体と沈降反応を示す蛋白として見いだされた。
炎症や癌などによる組織障害によって活性化された単球/マクロファージはインターロイキン6(IL-6),IL-1,TNFαなどを分泌し,分泌されたサイトカインによって,肝細胞におけるCRPをはじめとする急性相反応蛋白の産生を誘導し,血中濃度が上昇する。
炎症性疾患で鋭敏に上昇し,病態の改善後速やかに低下するため,病態の診断,予後の判定,治療効果の観察に役立つ。敗血症や肺炎などの細菌感染症では著しく上昇,ウイルス感染,悪性腫瘍,膠原病でも活動性の亢進時に上昇する。外傷や手術後は,48時間をピークに上昇し約5日でほぼ正常範囲に戻るといわれている。CRPの高値がさらに持続する場合は,感染症の併発を考慮しなければならない。
もんた
もんた

ほかに関節リウマチでは活動期に貧血を合併するため血算なども行われます。

画像

レントゲン

症状の進展とともに次のようにX線所見が進行していきます

    1. 所見なし(関節リウマチは発症して半年未満では、X線所見を認めないことが多い)
    1. 関節周囲中心の脱灰、骨萎縮を認める。
    1. 関節裂隙の狭小化、またはbare area(関節包骨付着節が軟骨へ移行する領域)の骨のびらんを認める
    1. 軟骨下関節面の骨のびらんを認める
    1. 関節の骨性強直または関節部の骨融解を認める
エコー
  • エコーでは滑膜の肥厚や骨びらん、血流増加(ドプラシグナル)等の所見が認められ、診察上やX線で所見がなくてもエコーでは変化を捉えることもあり、関節リウマチの早期診断に有用です。
  • 手指の骨びらんはレントゲンより早期に拾い上げることができます。
  • リニアプローブを使用し、周波数は手指関節等は表面の描出に適している10MHz以上の高周波数で、膝は7.5MHzの周波数で観察します。
  • Bモード(グレースケール法)では、液体貯留、滑膜肥厚、腱鞘滑膜肥厚、骨びらんの評価を行います。
  • パワードプラ(PD)では、活動性のある滑膜組織に血流シグナルの評価を行います。
  • 滑膜の肥厚か液体貯留かの見分け方は以下の通りです。
エコーレベル 移動性 圧縮性 ドプラシグナル
滑膜肥厚 低エコー なし 乏しい 示すことがある
液体貯留 無エコー あり つぶれる なし
MRI
  • X線で検出できない軽度の骨びらん、骨髄浮腫、滑膜肥厚の検出が可能ですが、これが異常が出るほど進行するかどうかはわかりません。
    また変形性関節症との鑑別は困難です。
  • 高価であり一度に評価できる関節数が限られているため、現実的にはX線やエコーで検出できない骨髄浮腫の有無を見るときに使用されます。
  • 肥厚した滑膜はT1強調像で低信号、T2強調像では線維化が強い慢性滑膜炎では低信号、早期滑膜炎では高信号で描出されます。造影でより特異的に描出されます。
  • 骨浸食
    骨皮質欠損およびその近傍の骨髄における限局性の異常信号(T1強調像で低信号、T2強調像で等〜高信号、STIRで高信号)、造影効果あり。単純X線で検出される骨びらんより早期から描出されます。
  • 骨髄浮腫
    T1強調像で低信号、T2強調像で等信号、脂肪抑制T2強調像やSTIR像では高信号を示す境界不明瞭な異常信号として認められ、造影効果を示します。骨髄内の水分増加を示す所見で、骨に加わる種々の刺激で生じます。この所見はMRIでしか認識できない。

その他

関節液
もんた
もんた

正常の関節液と関節リウマチの関節液の違いを表にまとめます。

正常 関節リウマチ
少ない 増加
色・透明度 無色or薄い黄色、透明 乳白色or緑がかった黄色、濁っている
粘度 高い 低い
タンパク量 正常2g/dl 増加
糖分 血清と同様 低下
補体 グロブリン量と平衡 低下
RF 陰性 陽性
多核白血球 25%以下 65%以上
pH 7.4 低下

関節リウマチ分類基準

2010年にアメリカリウマチ学会(ACR)とヨーロッパリウマチ学会(EULAR)が合同でリウマチの分類基準が発表されました。

導入の目的

1987年にアメリカリウマチ学会の分類基準は研究や症例の比較を目的としたものでした。現在では医療の進歩でリウマチは早期に診断・治療をすることで寛解が期待できるようになりました。今回の分類基準は治療開始の基準とされ、MTXや生物学的製剤の早期投与開始で、関節破壊の阻止を行うことを目的としています。

適応の対象

  • 1か所以上の関節が腫れている
  • ほかの膠原病など関節リウマチ以外の疾患でない

以上のことがわかったらスコアリングシステムへGo!!

スコアリングシステム

腫脹or圧痛関節の数

小関節:MCP、PIP、1stIP、2~5MTP、手首
中、大関節:肩、肘、膝、股、足首
OAとの鑑別のためDIP、1stCMC、1stMTPは除外
最低1つの小関節を含む11関節以上には、顎関節、肩鎖関節、胸鎖関節などを含むことができる

大関節の1か所 0点
大関節の2~10か所 1点
小関節の1~3か所 2点
小関節の4~10か所 3点
最低1つの小関節を含む11か所以上 5点
血清反応:RF、抗CCP抗体

陽性の基準は施設ごとの基準値を超える場合
低値(+):正常上限~正常上限の3倍まで
高値(+):正常上限の3倍以上
国際基準ユニットができれば変更予定

RF(-)、抗CCP(-) 0点
RF、抗CCPどちらか低値(+) 2点
RF、抗CCPどちらか高値(+) 3点
罹患期間

評価時に腫脹or圧痛関節のうち、患者が申告する罹患期間

6週未満 0点
6週以上 1点
炎症反応

最低1つの血清反応と炎症反応の測定が必要

CRP、ESRの両方が正常 0点
CRPorESRのいずれかが異常高値 1点

合計6点以上で関節リウマチ診断確定!

治療

今までリウマチ治療は、薬で炎症や痛みを抑えたり、悪くなった関節部位を手術で取り除くしかありませんでした…しかし、今では生物学的製剤が登場し、炎症や痛みを抑えるだけでなく、病気の進行を食い止めて関節が破壊されるのを防ぎ、患者さんのQOLを高める治療ができるようになってきました。

これより今ではリウマチの活動性をみながら寛解を目標に治療を行います。

この活動性をみるためにはDAS28による活動性の基準が使用されます。
DAS28とは全身の28関節の腫れや痛みの程度をみるものになります。

3カ月以内にリウマチの十分なコントロールできない場合には、積極的に薬を変更したり、追加することにより、寛解や低疾患活動性を目指します。

いったん治療によって寛解になった後も、それを維持することが大切です。寛解に入った途端に薬を減らしたりすると、また再発をしてしまいます。そのために寛解が長期間続く場合には、薬の減量や中止ができる場合もありますが、勝手に治療をやめてはいけません。

DAS28

DAS28について以下に基準を示します。
圧痛の有無、腫れの有無をみます。
場所は頭側から両肩、両肘、両手首、両指の中手指節関節(MCP)、近位指節間(PIP)、両ひざです。

DAS28による活動性評価基準
>5.1 高疾患活動性
3.2~5.1 中疾患活動性
<3.2 低疾患活動性
<2.6 寛解

具体的な治療法

生活の改善

ケアのポイントは次の通りです。

  1. ストレスをためない
  2. 適度な運動と休養
  3. 関節に必要以上の負荷をかけない
  4. バランスの良い食生活
  5. 冷えや湿気から遠ざける

薬剤

薬物療法に使用される薬剤の種類
治療薬の分類 役割 主な副作用
非ステロイド性抗炎症薬 痛みや炎症の軽減
( 抗リウマチ薬の補助 )
胃腸障害、腎障害、肝障害など
ステロイド 痛みや炎症の抑制
( 抗リウマチ薬の補助 )
糖尿病、骨粗しょう症、白内障、感染症など
抗リウマチ薬 免疫異常・炎症の改善及び抑制
軟骨・骨破壊の進行遅延
( リウマチ治療の中心 )
発疹、タンパク尿、肝障害、肝炎、間質性肺炎、感染症、血液障害など
生物学的製剤
( バイオ医薬品 )
炎症抑制
軟骨・骨破壊の進行抑制
( 抗リウマチ薬の効果不十分例に使用 )
感染症 ( 上気道感染、肺炎など )

リハビリ

1日最低1回は全ての関節を動かすことが予防や進行を防ぎます。そのためにリウマチ体操があります。ただし無理はしない程度に行います。午後と入浴後に行うのが良いです。

  • 手指の運動:握ったり開いたり、開いたり寄せたり、指先でつまむ運動、握力の運動
  • 手首の運動:手首を内側に曲げたり外側に曲げたり、また上下に振る
  • 足の運動:両足を交互にゆっくり横にあげゆっくりと元に戻す。趾を広げる。かかとをつけつま先をあげる
  • 太ももの運動:足を伸ばし交互にあげる
  • 首の運動:前後左右に傾けたり、頭を回す
  • 肩の運動:肩を前後左右だし、上下させる

youtubeの中外製薬のチャンネルにてリウマチ体操の動画がありました!約8分ほどの動画です。

手術

薬物療法の発展によって手術自体は減っています。
現在は患者のQOLの向上のための手術が増えています。
手術の種類は以下の通りです。

滑膜切除術

まだ生物学的製剤など薬物療法がまだ発展していなかったとき、炎症が激しい関節の滑膜の切除術がやられていた。現在はあまり行われない。

人工関節置換術

膝や股関節などを人工の関節に入れ替え、その働きを再び戻すようにする手術です。最近では人工関節の材料なども改良され、耐用年数も大きく伸びています。医療技術の進歩により、かつてはあまり行われなかった高齢の患者さんでも、積極的にこの手術が行われるようになりました。

関節固定術

関節リウマチで、頸椎に変形などが起こることがあります。これを放置すると、神経が圧迫されて手足のしびれや麻痺が起き、ひどいときは突然死の原因ともなります。それを防ぐため、頸椎を固定するための手術を行うことがあります。

その他

手の腱が切れた場合や足の指が変形した場合などにも手術を行うことがあります。

まとめ

もんた
もんた

今回は関節リウマチにおいての診断と治療に関して簡単にまとめました。今回のまとめをします。

  • まとめ
    • 診断は血液検査や問診、画像検査で関節リウマチ以外の疾患を否定し、腫れがあったらそれを利用しスコアリングをしていくことで診断してく
    • 治療は以前は痛みを抑えるための薬剤を服薬し、手術などを行っていた。現在薬物療法の進歩により薬物での寛解を治療目的とすることができるようになった。
もんた
もんた

近年エコー機器の進歩により関節エコーが行われるようになり活動性を見られるようになったことで診断や治療の効果判定ができるようになりました。

ここは検査技師も担える部分です。

次回からはエコー中心にまとめていきます!

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