検査技師とはどんな仕事があるでしょうか。昨今のコロナウイルスの感染拡大によって広まったPCR検査という言葉。この検査をしているのも検査技師です。しかしこれだけではなく、実は色々な場所、ジャンルに検査技師の仕事や検査技師のスキルが役立つ仕事があります。ただ実際働くとなると気になるのは求人や年収。実際の求人がなかったり年収が安かったりでは働いていても辛いところ。そこで本記事では検査技師の仕事は?現在(2022年度)までの合格率は?年収や求人はどれくらい?など臨床検査技師のいまを改めてまとめました。医療求人のリンクもありますのでそこだけでもみてみてください。
検査技師の仕事は?
検査技師の仕事とは何か。こう聞かれてまず挙げられるのが検査センターや病院・クリニックなどの医療機関で医師の指示のもと行う検査です。放射線を扱うレントゲンやCT以外の検査全般を扱います。他にも保健所で自治体の食品衛生に関わる仕事や治験関連、医療機器会社での営業や研究など幅広くあります。仕事内容をまとめました。どういう場所にはどういう人がおすすめなのか筆者目線で書いていますので、参考にしてみてください。
検査センター
様々施設から集まった採血や尿などの検体を機械にかけ検査をします。PCR検査、遺伝子検査、病理、細菌検査などもあります。基本的に患者さんに接する機会はほとんどありません。事務員以外検査技師が多く看護師など他のメディカルスタッフとの関わりも少ないです。ブランチという形で病院に配属されると、病院勤務と同様に患者さんや他職種など接する機会は増えます。分担制が多く同じ業務をこなすことが苦にならない人、人と接する苦手な人にはおすすめです。
病院・クリニック
院内の検査を行います。総合病院など大きな病院では検体、生理、細菌、病理、輸血など部署で分かれ、当直やオンコールがあります。当直で困らないよう一通りの部署に回るところや人が足りず手伝いに行くなど病院により運用は様々です。中小病院では検査科として検体、生理などを行い、細菌病理は検査センターに外注することが多いです。クリニックでは1~2名少人数で検体、生理やエコーなどを担当します。部署として分かれてることは少なく看護師さんなど他職種と協力して行うことが多いです。病院クリニックでは、医師、看護師など他の職種の方と関わりがあり、特に採血やエコー、生理検査に置いては直接患者さんやと触れるため、接客など人とふれあうことが好きな人におすすめです。また大きい病院は症例数も集まり、細かく部署に分かれているのでより専門性を高めたい人、いろんな検査をやってみたい、チーム医療の一員として検査以外の病院のことにも携わりたいなら中小の病院、検査以外のこともやってみたい、いろんな職種の人と関わりたい、という方はクリニックがおすすめです。
保健所
地域で発生した感染症や食中毒の原因を明らかにするために細菌検査やウイルス検査をしたり、食品の残留農薬や添加物などを検査することが主なな仕事になります。検査だけでなく指導を行うこともあります。立ち入り検査のように病院などに行っての指導もあります。保健所で働く場合は公務員となります。保健所は患者さんではなく環境を整えることで地域の人の健康を守る仕事です。公務員のため残業がほとんどないため、食品衛生に興味がある方や残業が少なく安定した待遇や環境を求める方におすすめです。
治験
治験は新たに開発した医薬品や医療機器を対象の患者さんや健康な人に使用してもらい、使用後のデータを収集。医薬品や医療機器の有効性や安全性を確認する臨床試験のことです。検査技師としては使用後の被験者の検査やデータの管理を行います。被験者さんとのお話もするので、人と接する機会が多いです。また夜勤などは基本的にありません。新薬など開発に携わりたい、興味がある、人と接することが好きな人にはおすすめです。
医療機器会社
自社の医療機器に関してのデモンストレーションや製品の説明をすることが多いです。検査技師だけでなく、医師や放射線技師さん、看護師さんなどエコーに携わるいろんな職種の方に対応する機会があります。またエラーが起きたときの対応、要望への理解をする上で検査技師としての知識が役立ちます。機器やアプリが得意な人、好きな人、話をするのが好きな人、エコーに関わる人脈を拡げたい人にはおすすめです。
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検査技師の2023現在の国家試験合格率はどれくらい?
2023年2月15日に開催された第69回国家試験。2023年3月23日に合格発表がされました。今回の合格率は新卒既卒合わせて77.6%。前回より2.2%増えました。新卒が89.5%、既卒は29.3%で共に前年を上回る結果です。具体的な人数は受講者数5,002名、合格者数3,880名です。
検査技師の求人や平均年収は?
令和4年度の情報では年収509万円、月収35万円、賞与92万円となっており年収はアップ、賞与はここ数年安定しているようです。日本の年収平均は445万円ほどなので、それを上回る形となっています。実際のところ一番多いのは330~450万円。管理職になると500~700万円となっています。これは全年齢の平均になりますので、こんなにもらってないよと感じるかたも多いかもしれません。実際検査課長(管理職)時代500万いってませんでした。ちなみにこの情報は税金などが引かれる前の額になります。手取り年収は380~407万が目安のようです。
働き場所別年収平均ランキング(下に行くほど平均が高くなります)
- 検査センター
- クリニック・検診センター
- 病院
- 治験コーディネーター(CRC)
- 医療機器メーカー(アプリケーションスペシャリスト)
- 臨床開発モニター(CRA)
検査技師の仕事って?合格率から求人、年収など実態調査まとめ
検査技師は実際どういう仕事なのか、どういうところで働いているのか一例を紹介しつつ、国家試験の合格率や年収平均も調査しました。
人の関わりが少ない検体検査などや、患者さんと接する機会が多い生理検査、多職種と関わりある治験や医療機器メーカー、食品衛生や監査など地域の検査を行う、公務員である保健所など検査技師の働き場所は多くあります。これも一例で、挙げきれていないものもありますし、会社員、起業している人、フリーランスなど働き方もいろいろです。年収1,000万など上を目指す場合は外資系の会社や治験関係で管理職を目指したり、副業との併用でいけば不可能ではないようです。
医師、看護師、放射線技師と比べ、あまり知られていない臨床検査技師。中身を見てみると診断に必要な検査を生業とする他、食品衛生、治験などの薬品、医療機器など病院やクリニックなど診療の場以外にも活躍の場は多くあり、検査技師の可能性を感じます。