診療報酬改定2026に向けて、「何をやるべきか整理したい」「優先順位を明確にしたい」と考えていませんか?
今回の改定は対応項目が多く、すべてを網羅しようとすると手が止まりやすい一方で、実際には“先に手をつけるべきポイント”はある程度決まっています。
重要なのは、制度を深く理解することよりも、まず“必要な対応を抜け漏れなく進めること”です。
特にクリニックでは、ベースアップ評価料や物価対応、届出対応など、期限や条件が決まっている項目から優先的に対応していく必要があります。
この記事では、診療報酬改定2026においてクリニックが実務として進めるべき対応を、優先順位ごとに整理し、現場でそのまま使えるチェックリスト形式でまとめました。
- まず何から手をつけるべきか
- どこまで対応すればよいか
が明確になる内容になっています。
“後回しにしないこと”が最大の対策
診療報酬改定2026における対策を考えるうえで、最も重要なポイントはシンプルです。
「後回しにしないこと」です
今回の改定は、対応項目が多く複雑に見えますが、実際にはすべてを同時に完璧にこなす必要はありません。
むしろ問題になるのは、
- どこから手をつけるか決められない
- 情報収集だけで止まってしまう
- 忙しさを理由に先送りしてしまう
といった状態です。
■今回の改定は“早く動いた方が有利”
今回の診療報酬改定は、
対応した医療機関だけが評価される構造になっています。
そのため、
- 早く着手したクリニック
- 後回しにしたクリニック
の間で、そのまま収益差が生まれます
■優先順位を間違えないことが重要
対応すべき項目は多いですが、すべて同じ重要度ではありません。今回の改定では、「優先順位の高いものから着手する」ことが最も重要な対策です。
例えば、
- ベースアップ評価料
- 物価対応加算
- 届出関連
これらは期限や条件が明確に決まっているため、後回しにするとそのまま算定できなくなるリスクがあります。
■“完璧に理解してから”は危険
現場でよくあるのが
「制度をしっかり理解してから対応しよう」
という考え方です。
しかし今回の改定では、理解よりも“着手”の方が重要です。
理由はシンプルで、
- 制度は運用しながら理解が深まる
- 実務を動かさないと課題が見えない
からです。
■まずやるべき考え方
今回の改定においては、
「全部やる」ではなく「優先順位をつけて進める」
この考え方に切り替えることが重要です。
つまり”今動くこと”が最大の対策です。
ベースアップ評価料への対応
診療報酬改定2026において、最も優先度が高い対応はベースアップ評価料です。
理由は明確で、収益と人材の両方に直結する項目だからです。
今回の改定では、
- 点数の引き上げ
- 対象職種の拡大
- 段階的な増額
といった強化が行われており、対応の有無で継続的に収益差が生まれる構造になっています。
昨年はこの点数を取っている施設に対しての補助金もありました。
おそらく今年度もある可能性が高いと考え、この助成金の軸となるベースアップ評価料は取得しておいた方が良いと思われます。
ただし注意したいのはクリニックに残るものではないと考えたほうが良いです。
あくまで従業員の賃金を上げるため、人件費の補填のために使うものになります。
とはいえ、いい人材を多く入れることができて、離職者を減らせるようになれば、これは施設にとって目先の金額より、将来長期的な財産としておおきなプラスとなり得るでしょう。
今後も賃上げ対応は政策の軸として継続される可能性が高い点です。
つまり総じて短期的な対策ではなく、中長期で影響する項目になるのではないかと考えられます。
■対応しない場合のリスク
ベースアップ評価料に対応しない場合、以下のようなリスクが考えられます。
- 他院と比較して収益が低くなる
- スタッフの賃上げ対応が遅れる
- 人材確保・定着に影響が出る
- 対応する補助金が申請できない
さらに今後、評価取得が“前提”となる流れになった場合、
- 減算対象となる
- 相対的に評価が下がる
といったリスクも想定されます。
つまり「やらない」という選択がそのまま不利につながる可能性があります。
■具体的な進め方(簡易ステップ)
実務としては、以下の流れで進めるとスムーズです。
STEP①:対象職種の整理
→ 誰が賃上げ対象になるのかを明確にする
STEP②:賃上げ方針の決定
→ どの程度引き上げるかを決める
STEP③:院内共有・合意形成
→ スタッフへ説明し、理解を得る
STEP④:届出準備
→ 必要書類(賃金改善計画書など)を作成
この4ステップで最低限の対応は進めることが可能です
■ベースアップ評価料メリットとデメリット
ベースアップ評価料は重要な項目ですが、無条件で導入すればよいというものではありません。
実務的には、メリットとデメリットの両方を理解したうえで判断する必要があります。
■主なメリット
- 職員の賃上げが可能になり、離職防止につながる
- 人材確保・定着率向上が期待できる
- 税制優遇や補助制度の活用につながる場合がある
特に重要なのは、人材確保・定着への影響です。
医療業界では他業界との賃金差が課題となっており、待遇改善は今後さらに重要になります。
■主なデメリット
- 手続きが煩雑で事務業務の負担が増える
- 患者への説明が必要になる場合がある
- 賃上げ分の負担が収入を上回る可能性がある
特に注意すべきなのは、収入以上の賃上げが必要になるケースがある点です。
■現場での判断ポイント
実務的には、以下の視点で判断することが重要です。
- 現在の人件費率で対応可能か
- スタッフの採用・定着に課題があるか
- 事務負担を許容できる体制か
つまり制度として正しいかではなく、自院にとって現実的かで判断する
■それでも優先度が高い理由
ここまでを見ると、
「様子を見た方がいいのでは?」と感じる方もいるかもしれません。
しかし今回の改定では、
対応している医療機関との差が確実に生まれる設計
になっています。
また、今からでも届出は可能であり、遅れても対応することで算定開始は十分間に合います。
つまり「続くかどうか」ではなく「今どうするか」が重要です。
取りこぼし防止|物価対応・加算のチェック体制を作る
診療報酬改定2026において、見落とされやすいのが
「取りこぼしによる収益ロス」です。
ベースアップ評価料のように目立つ項目とは異なり、
- 物価対応加算
- 各種評価加算
- 既存加算の要件変更
などは、“気づかないうちに取りこぼされやすい領域”です。
■なぜ取りこぼしが起きるのか
現場でよくある原因は以下の通りです。
- 制度変更が細かく把握しきれない
- 担当者に依存している(属人化)
- チェック体制がない
- 忙しさで確認が後回しになる
つまり仕組みがないと必ず漏れる
■取りこぼし=そのまま損失
診療報酬は、「算定して初めて収益になる仕組み」です。
そのため、
- 算定していない
- 要件を満たしていない
- 届出ができていない
これらはすべて本来得られるはずの収益を失っている状態
■“小さな点数”が一番危険
特に注意すべきなのは、点数が小さい加算ほど軽視されやすいこと
例えば、
- 1〜2点の加算
- 数点程度の差
一見すると影響は小さく見えますが、
1点 × 患者数 × 日数
で考えると、年間で数十万円単位の差になることもあります
つまり“小さな取りこぼしの積み重ねが大きな損失になる”
■具体的にやるべきこと
取りこぼしを防ぐためには、「個人の注意」ではなく「仕組み化」が必要です。
①チェックリストの作成
- 今回の改定で対象となる加算を一覧化
- 自院で該当するものを整理
②算定条件の明文化
- 誰が見ても判断できる状態にする
- 曖昧な運用をなくす
③チェック担当の明確化
- 誰が最終確認するのか決める
- 責任の所在を明確にする
④定期的な見直し
- 月1回などで確認
- 漏れがないかチェック
この4つを行うだけで取りこぼしは大きく減らせます
■レセプト管理士としての実務ポイント
現場で実際に多いのが、「制度は知っているが運用できていない」状態です。
- 算定条件が曖昧
- 担当者しか分からない
- 確認フローがない
この状態では必ず取りこぼしが発生します
医療DX対応|“使えているか”で差がつく実務対応
診療報酬改定2026では、医療DXの評価は
「導入しているか」ではなく「実際に活用できているか」
に大きく変わりました。
今回新設された
電子的診療情報連携体制整備加算
では、マイナ保険証の利用率や運用実績が直接評価に影響します
つまりシステムだけ整えても意味がないです。
今回の電子的診療情報連携体制整備加算は、以下の3段階で評価されます。
- 加算1:15点(フル対応)
- 加算2:9点(部分対応)
- 加算3:4点(最低限対応)
さらに再診では、月1回2点の算定が可能です。
すべての医療機関が最初から加算1を目指す必要はありません。
現実的には
- まず加算3(最低限)を確実に取得
- 徐々に加算2→加算1へ
という段階的な戦略が有効です
今回の改定で最も大きな変化は、「体制」ではなく「実績」が評価されること
つまり
- システム導入済み
→NG - 実際に使われている
→評価
■まずやるべきこと(最重要)
①マイナ保険証の利用率を上げる
施設基準として利用率30%以上が求められます。
■現場でやること
- 受付での声かけを変える
「保険証ありますか?」→「マイナンバーカードお持ちですか?」 - 導線の整備
→カードリーダーの場所を分かりやすく - ポスター・掲示
→院内掲示+説明資料
ここは“オペレーションの変更”が最重要
②オンライン資格確認の“活用”
導入しているだけでは不十分です。
■実務ポイント
- 診察時に情報を確認しているか
- スタッフが使い方を理解しているか
- 医師が活用しているか
つまり“使っているかどうか”が重要
✔③院内ルールの明文化
DXは属人化すると失敗します。
■やるべきこと
- マイナ保険証の対応フロー作成
- スタッフマニュアル整備
- 誰が対応するか明確化
これをやらないと利用率は上がらない
✔④届出スケジュール管理
026年6月算定開始の場合5月7日〜6月1日までに届出が必要
ここを逃すとそのまま算定遅れ
✔⑤電子処方箋・電子カルテ連携
加算区分によっては、
- 電子処方箋
- 電子カルテ共有
が必要になります。
ただしここは後回しでもOK(段階的でよい)です
⑥マイナ保険証は“患者任せではダメ”
よくあるミス
患者が使わない→仕方ない→これはNG
なぜなら評価は“医療機関の利用率”だから
つまり医療機関側の働きかけが必要
今回の医療DXは
「システム導入」ではなく“運用の質”が問われる改定
つまり受付・診療・事務すべてが対象になり、施設全体対応が必要です。
外来運営の見直し|“来院回数”に依存しない設計へ
診療報酬改定2026では、外来診療の収益構造にも変化が起きています。
これまでの外来は、
患者数 × 来院回数
で成り立っている側面がありました。
しかし今回の改定では、
- 長期処方
- リフィル処方
- 受診間隔の延長
が進むことで、来院回数に依存した収益モデルが崩れつつあります
■起きる変化
この変化によって、現場では以下が起こります。
- 再診回数の減少
- 検査・処置機会の減少
- 外来収益の低下
つまり「これまで通りやっていると自然に収益が下がる」
■見落としがちなリスク
最も注意すべきなのは、患者との関係性が薄くなること
来院間隔が空くことで、
- 通院習慣が途切れる
- 他院へ流れる
- 自己判断で受診しなくなる
つまり患者離脱リスクが上がる
■今後必要な考え方
これからの外来は、
「来てもらう」ではなく「離さない」
この発想が重要になります
■具体的にやるべきこと
①次回予約の徹底
- その場で次回予約を取る
- 来院間隔をコントロール
これだけで離脱率は大きく変わります
②フォロー体制の構築
- 電話・LINEなどでのフォロー
- 検査・再診のリマインド
「来なくなった患者」を防ぐ仕組み
③処方設計の見直し
- 長期処方にしすぎない
- 必要に応じた来院設計
収益と医療のバランスを取る
④患者教育
- なぜ通院が必要か説明
- 自己中断を防ぐ
説明不足=離脱
現場で多いのは、「制度は変わったが運用は変わっていない」状態です。
- 長期処方に流される
- 来院設計が曖昧
- フォローなし
この状態では確実に収益は落ちます。
つまり“運営の考え方そのものが変わる”と考えています
紹介されるクリニックになるための実務対応
診療報酬改定2026では、外来機能分化の流れがさらに進み、
「紹介されるクリニック」と「されないクリニック」
の差が明確になります。
■制度の変化
今回の改定では、
- 紹介患者の受け入れ評価(新設加算)
- 逆紹介の推進
- 病院外来の適正化
が進んでいます。
つまり病院は外来患者を減らし、クリニックへ紹介する流れに進めていくんだと思います。
ただし患者は自動的に流れてくるわけではありません
当然ながら病院側は紹介先を選んでいます。
ではどのようなクリニックが選ばれていくのか考えていきます。
■紹介されるクリニックの特徴
現場で実際に選ばれるクリニックには共通点があります。
①対応スピードが早い
- 紹介後すぐ受診できる
- 予約が取りやすい
②情報共有ができる
- 診療情報のフィードバック
- 検査結果の共有
③対応が安定している
- 診療のばらつきが少ない
- スタッフ対応が丁寧
つまり“安心して任せられるかどうか”
■紹介されないクリニックの特徴
逆に、
- 受け入れが遅い
- 連携が取れない
- 情報共有がない
こうした場合は紹介先から外されます。
当然ながらコミュニケーションがきちんとできなければはずされます。
■今回の改定で重要になる理由
今回の改定では、紹介患者の評価が新設されており
紹介=収益につながる構造
になっています。
つまり紹介されるかどうかがそのまま売上に影響してくるようになります。
では具体的になにをしていっか考えていきます。
■今すぐやるべきこと
①紹介受け入れ体制の整備
- 紹介患者の優先枠を作る
- 当日〜数日以内の対応
②情報共有のルール化
- 紹介元への報告フロー
- 検査結果・診療内容の共有
③連携強化
- 近隣病院との関係構築
- 顔が見える関係づくり
ここは営業ではなく“信頼構築”がとても大切になってきます。
■見落としがちなポイント
DXとの連動が重要でありますが、見落としやすいポイントではないかと思います。
DXと連動することで
- 情報共有がスムーズ
- 電子カルテ連携
- データのやり取り
これができるとより紹介されやすくなるのではないかと思います
業務改善|人ではなく“仕組み”で回す
ここまでどんなことをしていけば良いのかをまとめていきました。
見てわかる通り業務量が確実に増えます。
- ベースアップ対応
- DX対応
- 届出管理
- 加算管理
つまり今までのやり方では回らなくなる可能性が高いです
■よくある誤解
業務が増えたときに多いのが、「人を増やせば解決する」
しかし現実は、
- 採用が難しい
- 人件費が上がる
- 教育コストがかかる
つまり簡単に人は増やせない
■今回必要なのは考え方の転換
今回の改定で求められるのは、
「人で回す」から「仕組みで回す」への転換すること
これができるかどうかで現場の安定性が大きく変わります
①業務の棚卸し
まずは現状を把握します。
- 何の業務があるのか
- 誰がやっているのか
- どれくらい時間がかかっているのか
これを整理しないと改善できない
②やめる業務を決める
ここが重要です。
- 本当に必要な業務か?
- やらなくても問題ないか?
やめるだけで負担は減ります。
やることをだす業務を洗い出すのも大切ですが
やらないことを洗い出すことも仕組化していくうえで大切です。
③役割分担の明確化
- 誰が何をやるのか
- 責任の所在
曖昧だと属人化します。
だれかがやるだろうでは進まないのでしっかり決めておきましょう。
④チェックフローの構築
- 加算チェック
- 届出管理
- 算定確認
「確認の仕組み」を作りましょう
チェックのタイミングは多すぎてもいけません。
増やしすぎると『次にチェックがあるからいいや』となってしまうからです。
基本ダブルチェック、回数を増やしてもトリプルチェックで終わらせましょう。
⑤マニュアル化
- 誰でもできる状態
- 引き継ぎ可能
現場で一番多い問題は、「分かっている人しかできない」状態です。
- 担当者が休むと止まる
- ミスが見つからない
- 修正に時間がかかる
これは仕組みがない状態で、今後効率化していくうえでも
良くない状況です。
■改善できている現場の特徴
逆にうまくいっているクリニックは、
- 業務が整理されている
- フローが明確
- 誰でも対応できる
業務が回らなくなると、
- 算定漏れ
- 届出ミス
- クレーム増加
- スタッフ離職
以上のようなことが起こるリスクがあり
すべて経営に直結する問題となります。
今回の改定における業務は、
「増えること」が問題ではなく「回せるかどうか」
つまり“運用力が問われる改定”になっていると思われます。
患者対応の最適化|説明力がそのまま信頼になる
2026年の診療報酬改定では、患者対応の重要性がこれまで以上に高まります。
その理由はシンプルで、制度変更により患者の「不満・疑問」が増えるからです。
■今回の改定で起きる変化
患者側から見た変化は以下の通りです。
- 費用が変わる(物価対応・加算)
- 処方内容が変わる(長期・リフィル)
- 通院間隔が変わる
これらはすべて患者にとって“違和感”になるポイントです。
診療報酬の改定について一般社会では浸透していません。
そのため患者さんは状態が変わっていないのに運用が変わったり
値段が変わるなどの変化があったときに
きちんとした説明ができるのかがポイントになります
■現場で増えること
今まとめたように患者さんの疑問が増えてくるため
現場では、
- 「なぜこの金額なのか?」
- 「なぜこの薬なのか?」
- 「なぜ通院が減るのか?」
こうした質問が増えます
つまり説明する機会が確実に増えるといえるでしょう。
重要なのは、説明できるかどうか
例えば同じ内容でも、
- 説明できない → 不満・クレーム
- 説明できる → 納得・信頼
結果として患者満足度に大きな差が出るものとなります。
■具体的にやるべきこと
ではこのような状態に備えるためになにをしたら良いかまとめていきます。
✔①説明テンプレの作成
- よくある質問を整理
- 回答を統一
これだけで対応が安定する
✔②スタッフ教育
- 制度のポイントを共有
- 誰でも説明できる状態にする
属人化を防ぐ
③説明のタイミングを変える
- 会計時ではなく診察時
- 事前に伝える
後出し説明はトラブルの元
✔④掲示・資料の活用
- 院内掲示
- 説明用資料
言葉+視覚で理解を促す
■見落としがちなポイント
結論“正しい説明”だけでは足りません
- 専門用語が多い
- 分かりにくい
これでは伝わりません。
重要なのは「患者が理解できる説明」ができるかどうかです。
しかし現場でよくあるのは、
「制度は理解しているが説明できない」状態ではないでしょうか
- スタッフによって説明が違う
- 説明が曖昧
- クレームにつながる
れを防ぐにはテンプレ化が必須です。
今回の改定における患者対応は、
「制度変更への対応」ではなく「信頼維持の仕組みづくり」
がポイントではないでしょうか。
つまり“説明力=経営力”となっていきます。
【実務用】2026診療報酬改定対応チェックリスト
ここまで解説してきた内容を、実務で使える形に整理しました。
優先順位ごとに対応を進めてください。
■必ず対応すべき項目(最優先)
| 項目 | 内容 | 重要度 |
|---|---|---|
| ベースアップ評価料 | 賃上げ方針・対象職種整理、届出準備 | ★★★ |
| 届出スケジュール | 期限確認・遅延防止 | ★★★ |
| 医療DX(最低限) | オンライン資格確認・マイナ保険証対応 | ★★★ |
| 院内掲示・体制整備 | DX関連掲示・説明体制 | ★★★ |
| 物価対応加算 | 新設加算の確認・算定 | ★★★ |
| 初再診料・基本点数 | 改定内容の把握 | ★★★ |
■優先的に対応したい項目(重要)
| 項目 | 内容 | 効果 |
|---|---|---|
| 加算チェック体制 | 算定漏れ防止の仕組み作り | 収益UP |
| 運用ルール明文化 | 算定条件・フロー整理 | ミス防止 |
| 担当者の明確化 | チェック責任者の設定 | 安定運用 |
| 外来運営見直し | 予約・フォロー・処方設計 | 離脱防止 |
| 紹介対応体制 | 受入フロー・情報共有 | 集患UP |
■できれば対応したい項目(差がつく)
| 項目 | 内容 | 効果 |
|---|---|---|
| 医療DX強化 | 電子処方箋・カルテ連携 | 効率化+加算 |
| 業務改善 | 業務棚卸し・マニュアル化 | 負担軽減 |
| 属人化解消 | 誰でもできる体制 | 安定運用 |
| 患者対応強化 | 説明テンプレ・教育 | クレーム減 |
| 掲示・資料整備 | 視覚的説明 | 理解促進 |
■使い方(重要)
このチェックリストは、「全部やるためのもの」ではありません。
まずは
最優先 → 重要 → 余力
の順で進めてください。
この順番で進めれば確実に改定対応は間に合います。
■まとめ
2026年の診療報酬改定は、
- ベースアップ対応
- 医療DXの実装
- 外来運営の変化
- 加算の取りこぼし防止
など、クリニック運営全体に影響する改定です。
そして今回の本質は、
「どれだけ知っているか」ではなく「どれだけ対応できているか」
さらに言えば、“いつ動いたか”で差がつきます
本記事で解説したように、すべてを一度に完璧に進める必要はありません。
まずは優先順位をつけて最優先の項目から着手することが重要です
特に、
- ベースアップ評価料
- 医療DX(最低限対応)
- 加算の取りこぼし防止
この3つは、早く動くことで確実に差がつきます。
迷った場合はチェックリストの上から順に進めてください
2026年の診療報酬改定は、
“行動したクリニックが勝つ改定”です。
最後に今動くか、後回しにするか
その選択がそのまま半年後・1年後の差になります
答えはシンプルです
今です。
ここまでお読みいただきありがとうございました。
※診療報酬改定2026の全体像については理解できたと思いますが、「実際にどのような影響が出るのか」まで整理しておくことが重要です。クリニックに起きる変化を実務レベルで解説しています。
※診療報酬改定2026の全体像から確認したい方は、こちらの記事で詳しく解説しています


