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腹部エコースクリーニング 観察の順番やポイントは?

腹部エコー

どーももんたです。

今回は腹部エコーのスクリーニングの走査法をやっていきます。

走査法の標準化として超音波学会でもでていたり、企業や勉強会いろいろなところででていますが割と人によってばらばらです。
体位変換する人しない人、肝臓からみる人、膵臓からみる人・・

その中でも実際僕がやっている走査法をやっていきます。
僕は基本的に体位変換をしているのでその走査法になります。

ではいきましょー

肝臓辺縁

心窩部縦走査+肋弓下縦走査

まずは肝辺縁が鋭角か鈍角をみます。ちょうどみぞおちくらいにプローブを置きます。
その後患者の左側にプローブをスライドさせ、骨まで行ったらさらに覗き上げをし肝臓がみえなくなるところまでしっかり観察します。その後患者の骨に沿って右側にスライドをしていき見えなくなるところまで見ていきます

こうして全体を一通りみたあとに左葉の辺縁と右葉の辺縁の写真を撮ります。

肝左葉

心窩部縦走査+横走査

次に再度左葉側へプローブを戻し肝左葉を観察していきます。
縦走査でもう一度観察したのち横走査のも観察していきます。

頭側は心臓が見えてきて肝臓が見えなくなるところまでしっかり観察します。
心エコーもやっている人は心臓の動きが悪いと、この観察で気づけます。

足側もしっかり肝臓が見えなくなるまで観察します。

そして縦走査はS1が見える位置で、横走査は左葉全体が見える位置で写真を撮ります。
肝胆道系の精査であれば横走査にてB2,B3が拡張がないかそれぞれ撮ります。

ここまでいったら左側臥位に体位変換をします

肝右葉

肋弓下走査

ここから体位変換し、肝右葉をみていきます。
外側から骨に沿って肋弓下からみていきます。

見えないところから見えなくなるまでしっかりプローブを振ってみていきます。
外側、真ん中、心窩部側と3回に分けると大体見られると思います。

ドーム下は門脈など血管が見えない位置です。

左枝横行部では肝門部胆管癌などだと泣き別れがある場所です。

それぞれで1枚ずつ撮っています。

1枚目では腹水、胸水がないかや肝腎コントラストを
2枚目では右葉全体を
3枚目ではドーム下と左枝横行部、尾状葉など

を残しています。

胆管

横行部を写したところから足側にプローブを倒すと上記がでてきます。
いわゆるミッキーマウスサインです。

肝臓を見ていた時よりも拡大して観察を行います。

門脈の径が約10mmくらいなので胆管が門脈より明らかに小さければ拡張もありません。

ここから90°回転させ長軸をだしファーター側に追っていき観察をします。

ミッキーマウスサインからさらに傾けると胆嚢床部(三角の高エコー部)から胆嚢が見えてきます。

胆嚢

続いて胆嚢です。

胆管同様拡大して観察していきます。

胆嚢は特に底部側は多重反射が起こりやすく病変を見逃しやすいです。
多重反射を減らすためプローブは斜めに当てるのが良いです。

腹側からと外側からと2方向から当てて観察します。

頚部のほうもしっかり観察します。
頚部は側臥位より仰臥位での肋弓下や肋間走査のほうが見えやすい場合があります。

右腎臓

続いて右腎を見ていきます。

腹側と背側から少なくとも2方向から観察します。
1画面で見えているように思えても立体的に考えると死角が存在しています。

呼吸の調整も大切です
吸気では上極が見えやすく下極が見えにくくなります。
呼気では反対になります。

腎臓のサイズは背側からで最大径を測ります。

ここまできたら仰臥位に戻ります。

肝右葉

仰臥位に戻った後肋弓下で胆嚢の頚部側の観察を行います。
前述しましたが仰臥位のほうが胆管に移行するくびれ部分までみえることも多いからです。

その後肋間走査で観察していきます。
肋間走査は特にやせ型の体系の人の検査の場合は骨に当たってなかなか見えにくい場合があります。

肋間走査の場合は息を吐かせましょう

これよく聞くかもしれませんが僕の経験上プローブを側腹に当て吸ってもらったほうが見えやすいこともあります。
呼吸は安静時、つまり特にコントロールなく普通の息で観察をし吸っているとき、吐いているときどちらが見やすいかを判断してからコントロールをしたほうが良いです。

肋間走査後肝臓の実質が高輝度だった場合肝心コントラスト及び脾腎コントラストを撮っていきます。

その後心窩部縦走査にて膵臓の位置を把握し頭部、体部を一度観察しておきます。
ここでは膵臓の位置や実質の輝度、膵管拡張しているかどうかを主にみます。
膵管は3mmを超えると拡張になります。
しかし膵管は体位変換や時間の経過でサイズが変わります。
ここで3mm程で微妙な時はここですぐに拡張とせず、後で必ず確認しましょう。

脾臓

脾臓は脾腫の有無や膵尾部観察、脾臓の観察を行います。
脾臓がもし描出がむずかしければセクタを使用したり座位で撮るのもいいと思います。

脾臓が見える位置からへその辺りを見るようにプローブを見降ろします
脾静脈が見え、脾静脈の上に乗るように膵臓の尾部が見えています。
上記画像では脾臓と同等レベルのエコーですが場合によって膵実質が高輝度の場合もあります。

ここまできたら右側臥位にします。

左腎臓

まず左腎を見ていきます。
背側から側腹から腹側と流しながら見ていきます。少なくとも背側と腹側の2方向からみます。
右腎同様左腎もサイズを測るときは背側で測るのが最大径となります。
しかし深いところにあり描出が難しいときもあります。
この場合はきれいに描出された中で一番の最大径で測定をしていきます。

続いて膵臓の尾部を見ていきます。

くびれの辺りの腹側にプローブを当て左腎を探します。
左腎を見つけたらプローブを足側に倒します。(頭側に見上げるように)
そうすると腎臓の上を通って脾臓に向かう膵臓が描出されます。
脾静脈を目印にその上に乗っている実質エコー像が膵臓です。
仰臥位で膵臓を見た時に実質の輝度を覚えておくと探す上の手がかりとなるでしょう。

呼吸調整も大切です。
また強めに圧迫するのが良いです。

腸管ガスともかぶりやすいです。
小腸ならば時間を置くと強めの圧迫、緩めるを繰り返しガスを動かす。
大腸ならばガスは動かないのでプローブの当てる位置を変えましょう。

ここまできたら仰臥位に戻ります。

膵臓

膵鉤部

膵頭体部

膵体尾部

膵臓を描出します。

心窩部縦走査を行い、上腸間膜動脈を目安にすると見つけやすいです。
ここで見えたものは膵鉤部です。
これを90°回転させ横走査にすると頭体部が描出されます。

さらに左の肋弓下より見上げるように描出することで尾部もある程度描出されます。
しかしこれでも脾臓のところまでは見えないためこれだけでの描出では死角が生まれます。
必ず右側臥位での描出及び脾臓からの描出を取り入れましょう。

体格が良い男性の場合横行結腸がちょうど膵のところにありガスで見えないことが多いように思います。横行結腸のガスは動かないのでプローブの当てる位置を変え覗き上げ走査を行います。

やせた女性の場合は横行結腸が足側に垂れていることが多く膵臓が見やすいです。

仰臥位で頭体部が描出困難な場合は座位にして観察をしましょう。

腹部大動脈

膵臓を観察後横走査のまま足側にプローブを下ろしていき腹部大動脈を観察します。

腹部大動脈の観察で大事なのは大動脈瘤がないかです。
石灰化がある場合も所見として書いています。

下腹部

腹部大動脈を観察したらさらに足側にプローブを当て下腹部の観察を行います。

膀胱内の観察、子宮や前立腺の観察、腹水の有無などを見ていきます。

尿量を貯めておかないと観察しにくく膀胱については尿量不足で壁が肥厚してしまうので膀胱炎等の鑑別ができません。また膀胱口や尿管移行部の観察もしにくいです。

泌尿器、婦人科領域の観察時は尿を貯めてから検査を行いましょう。

消化管

回盲部

横行結腸

下降結腸

最後に消化管を見ていきます。

上行結腸(再背側、再外側のガス)を観察しながら足側にプローブを下ろしていきガスが変わるところまで観察します。ガスの切り替わる手前のところが回盲部です。回盲部は症例がでやすい場所でもあり、また虫垂を探す上でも目安になります。
ここまでいったら頭側に行きガスが消えるまで観察します。

横行結腸は心窩部縦走査を行い胃を描出。そのまま足側に下ろしていき次のガス像を探します。これが横行結腸です。やせ型の女性では横行結腸は垂れていることも多くへそのあたりまでいくこともあります。
中央から左側、左側から右側へプローブを動かしガスの消失がないか見ていきます。

その後は下行結腸です。左側で上行結腸同様再背側、再外側にあるガス像です。
そのまま足側にプローブを動かしガスの消失がないか観察します。

小腸は腹部全体を観察し顕著に液体貯留し拡張がないかを見ていきます。

おわりに

これで一通りのスクリーニング走査が終わります。
気になったところがあればもう一度その場所に戻り観察をします。

検査時間は検診では10分程度を目安として行います。
症例があったり描出が難しいと20~30分かかってしまうこともありますが・・。

最後に日超医からでている消化器領域の走査の標準化を下にリンクを貼ります。

日本超音波検査学会 消化器領域標準化

ではまた

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